キミの空になりたい
「じゃ、日曜日ね!」
「うん、またね」
涼子ちゃんとLINEのIDとスマホの番号を交換して、別れた。
そうだ、私も家に帰って、千羽鶴を繋げないと。
完成したら、それを持って、神社に必勝祈願に行こう。
私がお願いしても何も叶わないかもしれない。
でも、祈らずにはいられないんだ。
私はカバンを手にすると、教室を出た。
暑く、ムッとした空気が校内を包み込んでいる。
今日も暑い。
そんな中で、唯一3年生が残る野球部は、その暑さに負けないくらい、熱い想いで汗を流して頑張っているんだ。
この空と同じ、青い空の下にある、夢の聖地に行けるように……。