キミの空になりたい
あのお守りを作った子って、一体どんな子なんだろう……?
きっと、涌井君にお似合いの女の子なんだろうなぁ。
「はぁ……」
さっきよりも重いため息が出てしまう。
何かを望んでいるわけじゃないのに、考えれば考えるほど重い気持ちになってくる。
胸もズキズキと痛む。
いつかはあきらめなくちゃいけない想いなのに。
なぜだか、あきらめようとすればするほど、涌井君への想いが大きくなっていくような気がする。
「よし、できた」
鶴をすべてつなぎ終えた。
頭の中に思い描いていたよりは、不格好なものになってしまったけれど、れっきとした千羽鶴。