キミの空になりたい
桃高との一回戦
朝起きると、青い空が広がっていた。
雲一つない綺麗な空。
『熱中症にはお気を付けください』
テレビをつけると、お天気お姉さんがそう言ってペコッと頭を下げた。
雨の心配はないようだ。
いよいよ夢に向けた戦いの幕が上がるんだ。
自分が試合をするわけじゃないのに、なぜか心臓がドキドキして、緊張してきた。
「いけないいけない」
応援する側がこんなにガチガチになってどうするのよ。
私はブンブンと首を横に振り、深呼吸をする。
「今日は気合い入れて、声出しするぞー!オー!」
自分に気合いを入れるように、部屋の中で叫んだ。