キミの空になりたい
「綾美。金子なんかと一緒にいたらダメだって」
「え?でも金子君だって、同じ中学出身の友達なんだし、一緒にいると楽しいし……」
一緒にいると楽しい……。
涌井君以外の男子と2人きりでも楽しいんだ……?
それは、金子君を性別越えた『友達』として見ているから?
でも、金子君はハッキリと好意を示しているのに……。
「あの、金子君。初対面なのにこんな質問ごめんなさい」
涼子ちゃんと綾美ちゃんが話していて、意識はこちらに向けられていない。
私は金子君に思い切って聞いてみる事にした。
「ん?何?」
「……綾美ちゃんを好きで、辛くないですか?」