キミの空になりたい


今の時間は3時半。


夕方って言っていいのか微妙な時間。


でも、場所がわからないし、早めに行ってその公園で待っていてもいいかもしれない。


金子君は絶対に出没するって言っていたけれど、もしかしたら今日は来ないかもしれないし。


私は、制服のままスマホとキーホルダーをブラウスの胸ポケットに入れて、自転車のカギをつかむと、外に出た。




西中には中学の時に、何度か行ったことがある。


部活の対戦相手でよく試合が組まれたから。


逆に、西中の子がうちの中学に来た事もあるし。


だから、西中までの道のりは知っていたけれど、そこから先の公園にたどり着けるかが問題だった。



「……ここから……どっちだろ?」



西中をスタート地点にして、私はスマホのアプリを起動させて地図で確認する。


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