キミの空になりたい
第5章
失恋同盟
『上原君と付き合う事になったよー!』
くるみからラインが入ってきたのは、四葉台が梅里商業に負けた試合から3日後だった。
試合が終わっても、引退する3年生から1,2年生へと引継ぎとかあったんだろうし、それが完全に終わって落ち着くまでは言えなかったんだと思う。
『おめでとう!よかったね!』
『ありがとう!』
幸せいっぱいのハートマークがついた返事がかってくる。
それを確認した後、私はスマホを枕元に置いて、仰向けに寝転がった。
……涌井君は綾美ちゃんに言ったのかな……?
くるみと上原君が付き合い始めたのなら、きっと涌井君も言ったはず。
思い出すと、まだ涙がじわじわと浮かんでくる。