キミの空になりたい
笑顔は人をハッピーにさせる……。
私、笑えるかな?
涌井君のいる空間でも。
でも、いつまでもうつむいて泣いていても仕方がないんだよね。
うん、頑張ろう……。
「じゃあ、また!」
「うん、本当にありがとう」
「いやいや、俺の方こそありがとう」
金子君のおかげで、気が楽になった。
手を振って別れた後,足取りが軽くなっている事に気づく。
あきらめるのはまだ早い……。
あの2人は上手くいかないと思っている……。
金子君は、自信ありげにそう断言した。
どうしてそんな事が言えるんだろう?
いくら考えても、答えは見つからない。
私は首をかしげながら、家に向かって歩いた。