キミの空になりたい


笑顔は人をハッピーにさせる……。


私、笑えるかな?


涌井君のいる空間でも。


でも、いつまでもうつむいて泣いていても仕方がないんだよね。



うん、頑張ろう……。




「じゃあ、また!」


「うん、本当にありがとう」


「いやいや、俺の方こそありがとう」



金子君のおかげで、気が楽になった。


手を振って別れた後,足取りが軽くなっている事に気づく。



あきらめるのはまだ早い……。


あの2人は上手くいかないと思っている……。



金子君は、自信ありげにそう断言した。


どうしてそんな事が言えるんだろう?



いくら考えても、答えは見つからない。


私は首をかしげながら、家に向かって歩いた。





< 282 / 341 >

この作品をシェア

pagetop