キミの空になりたい
きっと、失恋同盟を組んだ日だ。
いや、組んだって言ってもそんな大きなものじゃないんだけど。
あの時、上原君に見られていたんだ?
まあ、見られても別に何もやましい事はない。
「すごい仲良さそうだったけど……?」
上原君のこの探るような質問は一体何だろう?
くるみを見ると、何だか心配そうな表情だし。
私が金子君と何かあったら、困る人がいるのかな?
そんなわけないよね。
どっちにしても、何かあるわけないけど。
「仲いいよー。金子君、すごいいい人だもん」
「え?あー、だよな……」
ちょっとイジワルで言ってみたら、上原君はアハハと笑った。