キミの空になりたい


綾美ちゃんと金子君は同じ学校だし、もしかしたら涌井君は金子君の気持ちを知っているのかもしれない。


だから、気になっちゃうのかなー?


綾美ちゃんが金子君にとられちゃうんじゃないかとか。



「友達……かな。そう言っていいのかわからないけど、私はそう思ってる」



失恋同盟組んでます!……なんて言えないし。


友達と同じようなものだよね。



「……そっか」



涌井君はそう返事をして、黙り込んだ。



無言のまま、ホームセンターに着き、私はガムテープとか頼まれたものを買い、涌井君はお店の人にお願いして段ボールをもらってきた。


自転車に積んだ後、涌井君は自転車から離れた。


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