キミの空になりたい
何しに行ったんだろう……?
不思議に思いながら、涌井君を待っていると、彼は袋を下げて戻って来た。
近くまで来た時、それが隣のコンビニの袋であるのがわかった。
「……はい」
「え?」
涌井君は袋から、パックのミックスジュースを出し、それを私に差し出した。
「ミックスジュース、好きだよね?」
「……うん」
何でそれを知っているんだろう?
「……ありがとう」
受け取ってから、私は小さく言った。
私は涌井君にミックスジュースが好きだって話した事はない。
偶然で買ってきてくれたものだったとしても、こんな事されたら嬉しくて涙が出そうだよ。