キミの空になりたい
そうと決まれば、帰りに千羽鶴用の折り紙を買わないと。
今から全力で頑張れば、きっと間に合うはず。
くるみも頑張っているんだし、私も頑張ってみよう。
喜んでくれるといいなぁ……。
「汐音、何ニヤニヤしてるの?」
「え?ううん、何でもないよー」
顔に出てしまっていたようだ。
私は慌てて否定すると、くるみは不思議そうに首をかしげた。
その時、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。
くるみはガタッと立ち上がって、今まで座っていた席を立つと、自分の席へ戻って行った。
次の授業の教科書を机の中から出し、先生が来るのを待っていたけれど、私の頭の中は、くるみへ贈る千羽鶴の事で頭がいっぱいだった。