キミの空になりたい


煽った……?


私が不思議に思って涌井君を見ると、彼はムッとした表情になる。



「お前、オレがいる事知ってて言ったのか?」


「そうそう」



『できれば汐音ちゃんとここに入りたかったなー。後で誘ってみよっと』



あの時、涌井君は金子君に対して、驚かすのを忘れてしまっていた。


びっくりしたとか言っていたけれど……。



「……まあいいじゃん。大輔とくるみちゃんに、仕掛け役の時にピッタリくっつくようにセッティングしてもらったんだし」


「えっ?!」


「金子!余計な事を言うな!」



上原君とくるみに、ぴったりくっつくようにセッティングしてもらった?!


あのお化け屋敷の仕掛けの時……?!


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