キミの空になりたい
お昼ご飯もここ数日は、私もくるみも手軽に食べられるものだ。
サンドウィッチだったり、おにぎりだったり。
くるみは受け持っていた分のお守りを作り終えたので、千羽鶴の作業に戻ってきた。
だから今、食べる間も惜しいくらい、二人で無心に千羽鶴を折っているんだ。
「よし、オレンジ終わりっと。残りはあと3色ねー」
オレンジの鶴を折り終えて、ケースの中に入れたくるみ。
残り3色のうちの白を折っていた私は顔を上げる。
「いくつも折ってると、作業も早くなるよね」
「そうそう。決して雑になっているわけじゃないし」
私が言うと、くるみは同意してウンウンとうなずいた。
手が勝手に動く……っていうのは言い過ぎなんだろうけど、本当にそんな感じなんだよね。