キミの空になりたい


お昼ご飯もここ数日は、私もくるみも手軽に食べられるものだ。


サンドウィッチだったり、おにぎりだったり。


くるみは受け持っていた分のお守りを作り終えたので、千羽鶴の作業に戻ってきた。


だから今、食べる間も惜しいくらい、二人で無心に千羽鶴を折っているんだ。



「よし、オレンジ終わりっと。残りはあと3色ねー」



オレンジの鶴を折り終えて、ケースの中に入れたくるみ。


残り3色のうちの白を折っていた私は顔を上げる。



「いくつも折ってると、作業も早くなるよね」


「そうそう。決して雑になっているわけじゃないし」



私が言うと、くるみは同意してウンウンとうなずいた。


手が勝手に動く……っていうのは言い過ぎなんだろうけど、本当にそんな感じなんだよね。


< 37 / 341 >

この作品をシェア

pagetop