キミの空になりたい
キミと握手
『私の好きな人、同じクラスにいるよ』
くるみの言葉がずっと、頭から離れない。
あれから、3日が経過した。
でも、私もくるみも、あの時の話題は口にしない。
くるみは何事もなかったかのように、毎日黙々と千羽鶴を折り続ける。
私は気にしないように頑張っているけれど、やっぱりくるみの言葉が気になって、思うように作業が進まないんだ。
お手伝いの分の千羽鶴は、もうくるみが折っているのが最後。
私が担当する分はないので、今は鶴に糸を通す作業をしている。
……それにしても、本当に誰なんだろう?
何気なく、くるみの事を観察していたけれど、うちのクラスの野球部所属の人と話すくるみは、いつもと同じで何も変わらなかった。