約束。
その、俺が売れない原因を赤西は自分の代役のドラマで掴めと言った。
話もひとまず区切りがつき、後はマネージャーからの連絡を待てと言われた。
ん?
てか、
「その怪我じゃツアーでらんねぇんじゃ…」
「あ、」
今気付いた!みたいにヒロと顔を見合わせる。
バカか、コイツら
「ごめん、考えてなかった」
あははと笑っても笑えない。
俺たち初の全国ツアーなのに
エースが出られないってなったら…
「大丈夫」
何を根拠に言ってるのか平然としているヒロ。
「お前がいれば」
「は?」
すれ違い様に俺の肩を叩いきいつものように無言で去っていった。
「アイツが言ったんだ」
ヒロの背中をボーッと見ていた俺はそんな一言で赤西を振り返った。
「アイツが代役は和也がいいって監督に言ったんだ」
ヒロが?
どうして…
「アイツはきっと和也の才能が世の中に認められてないことが悔しいんだな」
なんでアイツが悔しいんだよ…
「いずれ、和也にも分かる」