約束。







「人の話聞いてたのかよ!」








「…一曲、一曲聞いたら行くよ」









「和也の声、忘れたくない」










忘れない。









でも、手術が怖くない訳じゃない。










もう二度と聞けないかもしれない和也の声。








せめて和也がデビューするまで見ていたかったけど。








「え?ちょっと、美里!?」







「ねぇ、いいの?あの人…」






佇む和也をその場に残して私は車椅子を操る。








「うん」







会場近くまで行くと、スタッフさんが案内してくれた。





















 
< 83 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop