約束。








「開演までまだ時間があるので何かありましたらまたお声かけ下さい。」








親切なスタッフさんはニコリと笑うと関係者入り口に消えた。









しばらく、会話もなく二人で座って見ていたら








スタッフさんが動きだした。






「まだ開演じゃないよね?」






時計を見ながら弥生が不思議そうに呟いた。








ライトがパッと付くとステージ上に一人の男の子。









あれは…









「和也…」









『一曲、聞いたら帰れよ』








マイクを通した彼の声、さっきまで話していたのに違う人のよう。









《~♪》







聞いたことのあるイントロが流れ始め、会場の外も騒ぎ出す。








リハが始まったと思ったのかな。





















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