The Story~恋スル君ヘ~
「3,2,1,アクション!」
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「県の強化選手に選ばれたそうですが」
三峰が声を変えて訊ねてきた。
「努力が認められるのは嬉しいです」
淡々と答えた。
誰が言ったんだ、これ。
「でも、辞退なさった」
三峰が切り込む。
「この学校でやるバスケが好きで。
それが僕にとってのバスケです」
冬咲高校入学を決めた時の信念。
【部活を最優先すること】。
他での練習量が増えれば、
当然、高校での部活動はおろそかになる。
それが怖かった。
「なるほど。
自分のバスケの形を追っていると」
全てを格好良くコトバで飾るのは、
三峰のクセのなのだろうか。
思わず苦笑してしまった。
「格好良く言えばそうなんですけどね。
部活に手を抜くと、軽蔑されますし」
「軽蔑。誰にでしょうか?」
ものの見事に食らいつかれた。
三峰は、やっぱり勘が鋭い。
原沢。
浮気はすぐバレるぞ。
覚悟を決めて、声にした。
「大切な人にです」
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「県の強化選手に選ばれたそうですが」
三峰が声を変えて訊ねてきた。
「努力が認められるのは嬉しいです」
淡々と答えた。
誰が言ったんだ、これ。
「でも、辞退なさった」
三峰が切り込む。
「この学校でやるバスケが好きで。
それが僕にとってのバスケです」
冬咲高校入学を決めた時の信念。
【部活を最優先すること】。
他での練習量が増えれば、
当然、高校での部活動はおろそかになる。
それが怖かった。
「なるほど。
自分のバスケの形を追っていると」
全てを格好良くコトバで飾るのは、
三峰のクセのなのだろうか。
思わず苦笑してしまった。
「格好良く言えばそうなんですけどね。
部活に手を抜くと、軽蔑されますし」
「軽蔑。誰にでしょうか?」
ものの見事に食らいつかれた。
三峰は、やっぱり勘が鋭い。
原沢。
浮気はすぐバレるぞ。
覚悟を決めて、声にした。
「大切な人にです」