The Story~恋スル君ヘ~
「え?」



突然、話しかけられて、どきりとした。





くっきりと鮮やかな声だった。
どこかで聞いたような、優しい声。







「花に教科書貸すのとか」







彼女は、ちょっと笑って俺を見てる。
優しい目、して。





う・・・
やべぇ、ちょ、タイム。





神様、これ以上俺を口下手にするな。










「田川のおっちょこちょいは前からだし」

「あ、原沢ひどーい!」







焦って答えたのは、バレたかどうか。
バレてるかも。


< 137 / 140 >

この作品をシェア

pagetop