三次元男子、攻略法。
まだ出会って間もないから、先生と生徒の関係に変わりはない。
ゲームの中のあたしも、まだ積極的ではない。
これからこれから。
ニヤニヤと頬が緩むのを我慢できないでいると、隣を歩いていたなっちゃんにバシーンと頭を叩かれた。
「あだっ!!!」
「歩きスマホは事故の元デース。ちゃんと前見て歩きまショー」
頭をさすりながらなっちゃんを見ると、ツンとた表情で歩いている。
ははーん、なるほど。
「嫉妬ですな?お主、嫉妬しておるんですな?」
「んなわけあるか。誰がゲームに嫉妬するか」
あきれた表情になるなっちゃんをニヤニヤと見つめていたら、お怒りの鉄拳を受けたのであたしはおとなしくスマホをしまった。