三次元男子、攻略法。

こんな性格でもこいつはイケメンだった。




そらもう転校してきた次の日には学校中に広まるくらいのイケメン。




性格はイケメンじゃないけど顔“だけ”はイケメンだった。




だから生徒たちはみんな一緒に正門をくぐるあたしたちを、なんで?って表情で見ながらひそひそ話してて。




「・・・・・ちょっと、隣歩かないで」




「はぁ?お前が歩いてんだろうが」




「だったらさっさと歩いていけばいいでしょ!?」




突然キレだしたあたしを見て、コイツ頭どうにかしてんじゃねぇかって目線をあたしに向けると、




「そんなんでよく俺を落とすって言えたな」




と、呆れたようにも見える苦笑いでそう口にした。




「ど、努力は人に見せないものなの」




そっぽを向いて答えたあたしに、はいはい、とこれまた余裕そうな笑みを浮かべた浜崎斗真は、スタスタと歩いて行った。



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