三次元男子、攻略法。
▶second mission
っていうか、浜崎斗真の奴ほっぺたのことには何も触れてこなかったし。
未だに熱を帯びている頬を手で冷やしながら、あたしは教室へと向かう。
まぁ、浜崎斗真にかかわっちゃったあたしも悪いけどさ。
どうしたのくらいは聞いてもいいんじゃないでしょうか。
悶々と考えながら歩いていると、
「あれ、お前そのほっぺたどうしたの」
と、隣のクラスの中原龍也(ナカハラタツヤ)が声を掛けてきた。
龍也とは一年の時クラスが一緒で、たまたま話した時に同じ漫画が好きということで仲良くなった。
「ちょっと、面倒なことに片足突っ込んでしまって」
フッと哀愁漂わせながら言うと、
「え、現実の話?」
と、ちょっと戸惑いながら聞いてきた。