三次元男子、攻略法。
「現実はそう甘くはないのよ・・・・・」
そう言うと龍也は、
「二次元にハマって現実見てない美緒には言われたくなよね」
と冷静に言った。
「まぁ、そうかもしれないけど」
スカートのポケットからスマホを取り出してあたしは言う。
「けどさ、夢見ずにはいられないよ。こんなかっこいいんだもん。ほら、見て」
毎度おなじみ海人先生を龍也に見せると、
「お前、その先生攻略すんの何回目だよ」
とあきれた表情で言われた。
そう、海人先生を龍也に見せるのは確か2回目くらいだ。
「なかなか攻略できないんですぅー。海人先生硬派だから」
海人先生との仲を深めつつそう言うと、視界の隅には苦笑いの龍也が映った。