『アナタさ、』
『アナタさ、好きな人いるの?』
長い前髪をピンでとめて、顔をあらわにした蓮見くんは、それはそれはモテている。
いや、以前からモテていたけれど、それなんか比じゃないくらい。
なんか、アイドルみたいな扱いをされている。
みたいな、というより、本当に我が校のアイドルと呼ばれている、実際。
…なんか、複雑だなぁ…
やっぱりみんなは顔しか見てないのかな。
確かに、すごく綺麗でカッコいいんだけど…
ほんとにみんな、顔しか見てないんだ。