『アナタさ、』


大丈夫。
ここは職員室だから、何も怖がることはない。

「いえ…蓮見くんに、似てるなぁと思いまして」

私が苦笑いをしながらいうと、木戸先生はいきなり表情を変えた。
瞳は鋭くなり、眉間にはシワがよっている。

「蓮見…?
あの、顔だけがいいクズか?」

…え?
木戸先生、今何て…

周りにも、たくさんの先生がいるのに…

「寝てるばっかで、無表情。
おまけに言葉もろくにしゃべらない。
使えないロボット人間だろ」

「先生、そんなこと…!」

「文句あるか?
他の先生方も、あいつの授業態度には呆れてるんだ」

周りを見ると、先生たちは目を逸らしていった。
それは、悲しくも肯定を意味していた。




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