『アナタさ、』


「ハル、何番だった?」

「んー、まだ見てない…あ、12番」

「12…?」

私が紙を開けて番号を言うと、蓮が眉を潜めた。

「どっかで見たわ…その番号…」

「ハルの前の席になるわよね、それ持ってる人」

黒板を見ながら、二人は首をかしげた。

ふと、窓際に目を向けると、後ろからニ列目の席から動こうとしない人がいた。

…あそこは私の前の席…

「ねぇ、あれって蓮見くんだよね…?」

「蓮見…?
あぁ!そうだ!蓮見確か12番だ!」

私の顔は青ざめた。

蓮見 ソラくん。
…私が苦手としている男子だった。


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