ういんく☆killer
4
「ねぇーねぇー!」
いつもより騒がしい教室。
真琴も今日はそわそわしている
「昨日ね、あのー、通り魔事件の容疑者?が見つかったらしいよ!」
「へー。よくわかんないけど、良かったんぢゃね?それがどうかしたのか?」
「馬鹿ね!その容疑者は……
亡くなっていた。らしいわよ?」
――蓮が、息を呑んだ
「そ…それって…」
「そうよ。出たのよ。
……killerがね。」
あぁ、今日はこれで皆がそわそわしていたのか。
“killer”
それは、ここ数年、話題となっている“掃除屋”
突然現れ、罪人を掃除していく殺人鬼。
その姿は不謹慎にも美しいと噂されている。
目撃者は滅多にいない。たとえいても、皆、
『なにが起こったかは、わからない』
『killerは呪いをつかう。奴は人間でない』
と言うのだ。
だから、killerは罪人を死へ導く、死神であると言われている
――その、killerが出現したんだから、皆が興奮しているのは仕方ない。
……killer、ね。
私は、窓の向こう側に広がる 空 を眺めていた