ういんく☆killer
涙を堪えて隣を見ると、下を向いている亜姫が視界に入った。
表情は見えないけれど、
亜姫の、スカートを握っている手が、震えていた。
強く握りすぎて、手には血が滲んでいる。
「なぁに?亜姫。言い返せないの?
………美樹はね、亜姫も璃姫も大嫌いなのっ!!」
――――パシンッ
あ、と思った瞬間、美樹は亜姫の頬を叩いていた。
亜姫は、下を向いたまま、動かない。
そのスカートを握る手からは、血が垂れていた。