ういんく☆killer
呼吸を整えドアを開けると、
疼くまって座っていた亜姫がゆっくり顔をあげた。
涙の溜まっている瞳は、先程までの亜姫の瞳とは全く違っていた。
「美樹は、言わなかった。“頭を打ったんじゃない”って、言わなかった。」
亜姫は震えながら、話し始めた。
「起きた時には、美樹は両親に連れられて帰るところだった。
お母さんたちが“頭を打ったんじゃないか”って話してたのが聞こえて…。
そのあと、起きた私に気がついた美樹がこっちに来て、言ったんだ。
『誰にも言ってない。どうせ信じて貰える話しじゃあないから。
でも、私はあんたに殺されかけた。
汚い、怪物にね!』
って。」