秘密のお姫様【完】



「遅れてすいませんっっ!!!」




突然、大きな声が聞こえてその方向をみると瑠奈が走りながらやって来る。





「……あちゃー、瑠奈[Luna]に似てる事はバレたねこれは」




美那が苦笑いでそう呟く。





「……これは終わったわね。元々美人なのもあるけど、完璧に仕事モードのテンションね、アレは」




あたしは瑠奈を見て盛大なため息を吐いて頭を抱えるしかなかった。





これは完全に遅刻してでも良いからトイレで落ち着いてから来て欲しかった。





夏希さん、瑠奈にだから落ち着けって言ったのね。





「莉麻、瑠奈の事を見てる人凄くいるよ」




ずっと瑠奈の事を眺めていた美那が焦った声で言ってきたから、あたしも視線を上にあげると。





「………ホントね。流石は瑠奈としかもう言いようがないわね……」




瑠奈は先生(担任)と話している。





でも、その瑠奈にココにいる人は漏れなく全員見惚れていたのである。





瑠奈はそれに全く気が付いてないのにあたしはもう泣きそうになって来る。




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