秘密のお姫様【完】
でも、あたしは必ず逸輝をチラッと見てしまう。
……問題なのは、と言うよりも、疑問なのはここから。
見るのはホントに一瞬なのに、逸輝と必ず目が合ってしまう。
そして、逸輝のクラスがくると感じる視線はなに⁇
…………視線は気にしないようにしようとしてもそれは無理で。
添乗員さんの説明とか集中して聞きたいんだけど、出来なくなってきた。
「………莉麻、あたしに何かついてたりする⁇」
思わず隣に居る莉麻に聞くとどうしたの⁇って顔で答えてくれた。
「え?何もついてないけど⁇」
「じゃあ、なんだろう……⁇」
「どうしたの瑠奈。何かあったの?」
そう莉麻に聞かれてあたしは視線を感じる事と逸輝と目が合う事を話す。
すると莉麻は少し考えた後、丁度きた逸輝達のクラスを観察する。
「あ、そうゆう事ね。……ふふ、瑠奈分かったわよ」
しばらくして、分かった様で莉麻が教えてくれた。
「視線を感じるのも、王子と目が必ずあっちゃうのも全部繋がってるわ」