秘密のお姫様【完】
すると逸輝があたしにしかわからないような小声で脅してきた。
「………はいって言えよ。このままだとあいつらの餌食だぞ⁇それでも良いのか?」
あたしはそれを聞いて鳥肌が立つ。
…………いろんな意味で。
でも、このままだと拉致が空かないのであたしは頷いた。
「……あの、夏野君あたしと一緒のペアになって貰っても良いですか……⁇」
「もちろん。僕を選んでくれてありがとう成宮さん」
それ聞いて、周りにいた人達は残念そうな顔をして去って行った。
でも、あたしはそれどころじゃない。
だって昼間のクラス行動でさえめちゃくちゃドキドキしてたのに。
なんで今度はペア⁈
これじゃ昼間の比にならないくらいにドキドキするじゃん‼
でも、そんな事を本人である逸輝になんて言えない。
あたしは思わずため息を吐いた。