秘密のお姫様【完】
……この感じだと莉麻、またやらかすな。
「莉麻、幾らホラー系が好きだからって、お化け役の先生とかを逆に驚かせちゃ駄目だよ⁇」
「そんな事はしないから心配しないで‼」
「……莉麻、そのテンションで行くと絶対に何かやらかすよ?いつもそれで後悔するでしょ⁇」
「分かってまーす‼フフフ、今回は大丈夫〜!!!」
莉麻はそう自信満々に言い切ると、羽坂君と暗い森へと向かって行ってしまった。
「………はあ。アレは泣いて帰ってくる」
ぽつりと小さく呟く。誰にも聞こえてないと思っていたら。
「……瑠奈の言ったとおりに泣いて帰って来たら凄いな?あのテンションじゃあ誰もそんな事普通は思いつけないだろ」
逸輝はあたしのその予想に驚いた様。
……て言うか、聞こえてたのね。まあ良いけど。
…………それにしても全く。
莉麻怖い話とか大好きな癖に実はお化け屋敷とかニガテなのである。
だから、いっつも泣くのに。
「……てか、瑠奈も莉麻の心配ばっかりしてて良いの⁇」