秘密のお姫様【完】
「いや、大した事じゃないし。……もう大丈夫なのか?」
逸輝はまだ心配そうに聞いてくる。
そんなに心配しなくても大丈夫なんだけどな……。
「う、うん。もう終わったし……大丈夫だよ。ありがと逸輝」
これ以上は心配をかけない様に笑顔で答えると、逸輝は安堵したみたい。
「じゃあ、あいつらのとこに行くか」
「うん‼そうだねっ‼」
あたし達は美那達に合流するべく歩き始める。
………なんか話してよ〜。
そうは思っても逸輝に通じるわけがなく。
ずっと無言で歩いているこの空気に耐えられなくなってきた。
………な、何か話題はないのだろうか。
………あ、あった!!!
「………逸輝そう言えば、さっき莉麻とか美那の前で裏出してたけど、良かったの⁇」
「ん?ああ、別に平気だよ。あいつらの彼女だし、何よりもあの2人は瑠奈の友達だろ⁇」