秘密のお姫様【完】
ちょっと待って。
夏野くんがここに居て、瑠奈がここにいないのは分かった。
でも、夏野くん何て言った⁇
『瑠奈ならどっか走って行った』そう言ってなかった⁇
………どうしてくれるのよ‼
嫌な予感はしたのよ。なのに!!!
「………ど、どうしよう‼瑠奈を早く見つけないと」
「………莉麻⁇そんなに慌ててどうしたんだ」
ごめんね瑠奈。
さっきから嫌な予感はずっとしてたのに。
「………あ、ああ。ケータイが繋がらないって事はあの子………」
………ケータイは充電してたし、電源も切ってない。
「《圏外》…って事⁉ヤバイじゃない‼」
もう、いくら衝動的に逃げたからって何処まで行ってるのよ⁉
「莉麻、落ち着いて⁇」
悠斗が言ってくれることに従ってる余裕なんてないわ‼
………でも、確かに落ち着かないと。
大きく深呼吸して、瑠奈の欠点を悠斗と夏野くんに話す。
「早く探さないと、瑠奈を見つけられないわ」
「どうゆうこと⁇」