秘密のお姫様【完】

「………何で瑠奈が謝るんだよ」




「だって、怒らせたのはあたしでしょう⁇それに思いっきり引っ叩いちゃったし」




「アレはどう考えても俺が悪いから」




「でも、叩いたのには変わらないでしょ⁇痛く無かった？ごめんなさい」




………いくらなんでもやり過ぎたと思う。





全力で叩いたから痛く無いはずがないの。





「………瑠奈が思ってるほどじゃないぞ」




そう言ってくれる逸輝に何だか安心して涙が出そうになる。





「………なに泣きそうになってるんだよ」




優しくそう言われて堪えていた涙が溢れてしまう。





「………ヒック、だ、だってぇ………」





「あー………ったく、よしよし」




あやすようにポンポンと撫でてくれる逸輝に涙が止まらなくなる。





「………ほ、本当は怖かったの〜‼」




「………もう大丈夫だからな⁇」




「………う、うわぁ〜ん！！！」




逸輝に縋り付いて泣いた泣いた。