秘密のお姫様【完】
逸輝にからかわれて怒っていた事なんてすっかり忘れてしまうくらいあたしは星空に見惚れていた。
「ね、逸輝も空みて‼すっごく星が綺麗だよ‼」
「……フッ。ああ、綺麗だな」
「すっごいよね〜‼……あ、流れ星‼」
「流れ星にお願いすると叶うんだっけ⁇」
「そうだよ〜!!!」
「………瑠奈はお願いしたのか⁇」
「あんまり、お願いする事は特に今は無いかなぁ……」
「………無いのか⁇」
逸輝に不思議そうに聞かれる。
うーん……。
今の生活は楽しいし、歌姫なんていわれるくらいの歌手にはなれたし。
逸輝に想いは伝えられて付き合えたし、今こうして、逸輝と2人でこんな綺麗な星空観れてるし。
「特には。だって、大好きな逸輝とこんなに綺麗な星空を一緒にみてるもん」
「………な、不意打ちはズルいだろ」
「………え⁇何が不意打ちなの⁇」
「………無自覚かよ……」
「うーん、あ‼コレはお願いしようっと」
そう言った瞬間。