秘密のお姫様【完】
「もしかして、詳しく噂されてたのか⁉」
「ええ、確か『彼氏は身長が高くて稀に見る黒髪のイケメンで本物の王子様みたいな男の子』って」
「これに当てはまるのは逸輝くらいだろ」
と悠斗くんに言われた逸輝。
それに同意する様にあたしも思っていた事を話す。
「……確かに何と無く思ってたけど、そんなに身長が高いのってここにいる人だと逸輝くらいかも」
「………なんで分かるんだよそんな事」
なんてちょっと不機嫌な様子で聞かれる。
「だって歩いててすれ違う時に男の人とかみんな逸輝よりも小さかったから」
と簡単に説明すると納得した様に頷く。
「………そういう事か。」
「な⁇成宮さんもこう言ってるし逸輝なんだよこの人物は」
「確かにコレで俺だって言うなら彼女は必然的に瑠奈になるな」
「まあでも、逸輝くんよりも瑠奈の方が分かりやすいけどね」