秘密のお姫様【完】




「……そ、そんなに大きい声で言わなくても聞こえてるよ⁇」





『アンタがあたしの声を大きくしてるんでしょうが!!!で、居るの⁇居ないの⁉』




「え、そうなの⁇あたしは屋上に居るよ」




『……屋上ね。ってなんで連絡寄越さないないのよ‼』




「……え、あ。ゴメンね〜‼すっかり忘れてた‼」




「てへっ♪」と、付けて莉麻に返すと。





『どれだけ心配したと思ってるのよ⁉連絡はアレっきり無いし、幾ら掛けても繋がらないし‼』





「あ、あはは〜。屋上でお昼食べて勉強してたんだけど、途中から寝ちゃった♪」




『………まったく。今度のテストどうなっても知らないわよ⁇』




「あー、それは大丈夫かな」




『あら、随分と余裕そうじゃない。とりあえず屋上から出て教室くれば⁇』




莉麻はあたしの発言に驚いた様で。





「あー、うん。かなり夕焼けが綺麗でちょーっと残念だけど」




莉麻に返事をして荷物をまとめる。





『……夕焼けなら帰る時も見れるでしょ。ま、その様子なら大丈夫そうみたいねー』




まあ、今回の範囲は何と無く簡単な所だからね〜。





こんな事言えないけどさ。





あたしは莉麻に言われたように屋上から出ると通話を切って教室に向かう。




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