秘密のお姫様【完】

「………お取り込み中で悪いけど、瑠奈さっきからケータイ鳴ってるわよ⁇」




「え⁇……あ、本当だ」




莉麻に呆れた様に教えて貰って逸輝の腕の中から出たあたしはケータイをみると。





「………あれ、お姉ちゃんからだ」




お姉ちゃんからの電話だった。





お姉ちゃんが電話して来るなんて珍しい。





「もしもし、お姉ちゃん⁇どうしたの⁇」




『あ、瑠奈‼良かった出てくれて！！！』




「……へ？どうしたの⁇そんなに慌てて」




『瑠奈、今何処に居るの⁇』




あたしの質問をスルーしてかなり慌てた様子で聞いてくる。





「え、学校に居るよ⁇」




『学校に居るの⁉』




「う、うん。莉麻達と居るけど……どうかした⁇」




心底驚いた様なお姉ちゃんに、あたしも驚く。





『なら、丁度良いわ、あと数分で夏希さんが行くから莉麻ちゃんと来て』




「……ほ⁇え、莉麻と⁇何処に⁉」




『何処にって校門に決まってるでしょ⁉』




「ご、ごめんなさい」




『とにかく‼校門まで2人で来て‼』




そう言うと、ブツっと切れてしまった。






「え、は⁇ちょ、お姉ちゃん⁈」




《ツーツーツー》




………言い逃げしやがって‼