秘密のお姫様【完】
「……ハイ、ソノトオリデス」
美那の笑顔が怖くて片言で答える。
「次に、なんで王子様の事をあんなにジッとみてたの⁇」
「それは……」
「それは⁇」
「あの時と今日のが違ったんだもん」
「違った⁇王子様がって事⁇」
莉麻が聞いてくるから、あたしはコクンとうなづいた。
「どうゆうこと⁇だって王子様は同一人物なんでしょ⁇」
莉麻が全く分からないと言う顔で聞いてくる。
「あの時はなんて言うか、強引な感じだったのに、今日は王子様だったから……同姓同名の別人なんじゃないかなって」
思った事を莉麻達に伝えると、2人はあたしを見て溜息をついた。