秘密のお姫様【完】
俺は瑠奈を南棟へと呼び出した。
そして迎えた放課後。
空き教室へ向かう途中でウロウロ歩いている瑠奈を見つけ、後ろから捕まえてすぐ近くの空き教室に入る。
「ち、ちょっと離して下さい‼」
焦った様に言う瑠奈が睨んでくるのを見て小さく笑う。
俺を見てホッとした様な顔をするのに気付く。
……コイツ俺だって気づかなかったのか⁇
「……ねぇ離してよ」
瑠奈って鈍感そうだな。
そんな事を思いつつ、抜け出そうとする瑠奈を眺める。
そんなんじゃ出れないだろ。
ホントコイツ見てて飽きないな。
もう少しからかってやるか。
「ルナちゃん何でこんなに遅かったのかな⁇」