秘密のお姫様【完】
瑠奈をからかってそう言うと、反論してくる。
……ホント面白いよな。
しばらくからかっていると、睨みつけられた。
瑠奈の睨みは効かねえよ。
逆にお前は俺を誘惑してんのか。
「……悪魔」
……何だろうな「悪魔」って聞こえたぞ。
俺に聞こえない様に言ったつもりなのか?
だとしたら、バカだろ。
いくら俺から離れたとはいえ、この距離で聞こえない訳がないのに。
「誰が悪魔なのかな?」
満面の笑みで瑠奈に問いかける。
そんな俺を見て瑠奈は即座に謝ってくる。
「………ヒィ‼ご、ごめんなさい‼」
半泣きの状態で見上げて言ってくる瑠奈をみて、俺は思いつく。
「これからは逸輝って呼べ」
名前で呼ぶ様に言うと、直様頷いてくる。