6 on 1 lovers -来たれ生徒会-

「やっと、やっと!あの生徒会長から1位の座を奪うことが出来た!」
「よしよし、良くやった良くやった。じゃあ今日はお祝いとして学食のストロベリーショートパフェを奢ってあげる。」
「ほんと?!」
「うん。桐子が頑張ったからね、ご褒美。」
「やった!約束だからね七海!」

憎き生徒会長から1位の座を奪えたことに盛大に喜んで、辺りも気にしていなかった私は気がつくことが出来なかった。

中間試験順位表を見上げはしゃぐ私の後ろに、生徒会長・浅倉タクトがいたことに。

「………………………」



* * *

「んあー!美味しかった!ご馳走様、七海!」
「喜んで貰えたなら何よりだよ。」

昼休み。私と友達である浜田七海は、一段と賑わっている学食へ向かい、二人でランチプレートを食べ、七海がご褒美として奢ると言っていたストロベリーショートパフェもたっぷり堪能し、幸せな気分に包まれながら、残りの昼休みの時間を楽しんでいた。

「うん!今までずっと値段的に食べるの躊躇してたけど、こんな美味しいならまた食べたいな…」
「言っとくけど、今日は特別で毎回奢ってあげられる訳じゃないからね。」
「分かってるよ…!勿論自分のお財布から出しますって!……あ、飲み物買いに行くけど、七海も何か飲む?」
「いや、いいよ。ありがとう。いってらっしゃい。」
「じゃあ、ちょっと行ってくるね!ごめん!」

そう言って七海を残した私はピンク色の財布を胸の前で握り、学食の外にある自動販売機まで足を速めた。

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