【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜

不安

「まず、こいつらから。

俺含めてここにいる五人全員、組の若頭だ。

俺は片桐組。大河は細矢組。朝陽は前沢組。響は黒川組。大和はお前も知っての通り藤田組。

この五つの組は俺の親父中心として回ってる。

五つの組を、極道の世界では翼翔会-ヨクショウカイ-って呼ぶんだ。

はっきり言ってこの五つの組に敵うのはいねぇ。一つも…と言いたいところだけど。

一つだけ。いんだよ。

薬も殺人も平気でやる。人数も俺たちとやりあえるぐらい集めてるはずだ。

汚ねぇやり方でな。

それが……」


蓮の言葉が止まった。


分かる。…蓮の先の言葉が…


あいつらしかいない。


汚いやり方でしかやっていけない、あの人しか私は知らない。

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