【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜

斗真の過去

「俺たち鬼神は、俺たちの前の代から神田組に世話になってたんだ。


ガキだった俺はただ強くなりてぇってだけで鬼神に入って神田組にも出入りさせてもらってた。


その時だよ。お前を見たのは。


正直、表情がなくてなんて声掛ければいいか分からなかった。


その日からお前を探す様になった。


ある日俺は……お前が殴られてたのを見た時そいつら殴ってやろうと思った。


けど…俺は神田さんに脅されてそれが怖くてお前を見捨てたんだよ。


1度だけお前が俺に助けを求めてきたことがあった。


それでも俺は……聞かないフリして逃げたんだっ……!


言い訳するつもりはねぇ。


罪滅ぼしとも言わねぇ。


でも俺は……お前を救いたい。


前と同じ目に合わせたくねぇんだ…!」


斗真は自分の拳をぎゅっと握って言った。
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