【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜
斗真が笑ったあの日から倉庫に彼は来なくなった。


鬼神の奴らは、用事で暫く来れないなどと言っている。


「ねぇ秋人。斗真はいつ来るの?」


「あぁ、まだ来ないよ。


俺も総長のお戻りは知らないからね。」


胸騒ぎしかしない。


彼らは嘘をついている。


分かる。嘘なんて私に通用しないんだから。


何かを隠し、無かったことにするつもりだ。


特にこの秋人ってやつ危ない。


こいつに指示する人って言ったらあの人しかいない。


仕方ない……あの人のところへ行こう。


逃げるのはやめたんだから行こう。



あの人の元へ。


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