【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜
どうして…。


貴方は私が欲しい言葉をくれるの?


信じてるに決まってる。


「信じてるっ……信じてるから…。

っ…言えないの!…。

私のせいで傷つく人を見たくないから…

もう誰も失いたくないから…!

すでに失ったのに。

だから…助けてなんて…言えないよっ‼︎」


私はボロボロ泣いた。


久し振りにこんなに泣いた。


蓮は黙ってその涙を拭ってくれる。


私が狼王に居ると誰かを失う。


それを分かってて図々しくいられる訳がない。


助けてなんて言える訳がない。

< 320 / 438 >

この作品をシェア

pagetop