【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜
すると、直輝先輩は両手で私の手を握った。


「美怜ちゃん、落ち着いて。

大丈夫。君のせいじゃないから。

俺も最初は許せなかった。

どうして弟を守ってくれなかったんだろうって。

どうして弟が狙われないといけなかったんだろうって。

美怜ちゃん、君は知っているんだろ?

弟が死んだ理由を。

教えてくれないかな?

俺は弟の死因が事故ってことしか聞かされていないんだ。

お願いだよ……そうじゃないとっ…報われないんだ」


力なく微笑んだ直輝先輩をみて凄く泣きたくなった。


「私の…せいなんです。

真輝くんが死んでしまったのは…私のせいなんです…!」

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