【完】続・狼王〜全国一の暴走族とわたし〜
「どうして…そう思うの?」


困った表情で見つめる直輝先輩。


「私の叔父は…神田の組長なんです。

彼は…私が大切にしたいもの全てを奪う男です。

私は浮かれていたんです…。

龍平達と、黒龍と出会って幸せで…離れたくない気持ちが強くて…

その私の欲のせいで…彼はそれを許さなかった。

だから…汚い手を使って…狙われたのが真輝くんだったんです。

だからっ…私のせいなんです!

責めるなら私を…責めてください…。

真輝くんを守れなくて…ごめんなさいっ…

ごめんなさい…」


私は直輝先輩に向かって頭を下げた。


こんなことしたって許されないのに…。


幸せに目が眩んでたんだ…


< 331 / 438 >

この作品をシェア

pagetop